はじめて本格的に作った Live2Dアバター、 ぽいんた先生 は、おかげさまで にじコン6 にて特別賞をいただいた。丁寧には作ったつもりだったが明らかに浮いた作風のものだったので、評価いただいた事がうれしい驚きでもあった。

その制作上のメモを、 Twitter (ぽいんた先生のために再開した)に出したもの含めいくつか書いておく。

作業コンセプト

兎に角経験が少ないので、一本「ここまで作れまっせ」というものを作りたかった。また期限と目標としてちょうどよかった「にじコン6」への応募をゴールとした。
対応アプリや出力方法は複数あり悩んだが、にじコンはnizimaでの「販売」が参加条件となるため、商品として瑕疵の多いものは作りたくない。
見えている落し穴は全て避けるつもりで情報収集をし、古くからあり一番情報の多い FaceRig 向けのアバターを作る事とした。

商品としてのコンセプトは公開済みなので省略するが、キャラを愛でる方向ではなく、あくまで使い勝手のよい道具としてのアバターとしたかった。

モデルに関して

動かしやすい球形を多用

多くのバ美肉なアバターは、どんな入力に対しても美しい出力がされるように作ってあるように見える。私のは動けるところまで動く、そもそも動きやすい球を多用する、という考えなので比較的動かしやすい。キャラデザがはげあたまである事すら動きやすさに貢献してくれている。この手法で女の子を可愛く動かせればなにかひとつ確立できる気がする。

テクスチャの融通

ゲーム等の制作ではパーツの使いまわしは普通の事だけど、Live2Dの文化的には細部まで描き込まれた使いまわしのない作品の方がリッチであるように見受けられる。
私はずっとゲーム制作などしてきたので、削減できるデータは削減する癖が体にしみついている。2048^2のテクスチャとか広大すぎて震えるし、pngは256色以下に圧縮したいし、足は最後の最後に渋々生やした。パーツごとにテクスチャを拡縮できる事に気づいたので多少は心の安寧を得た。

アニメ関係

足と画角

足は、2DR とかで使いたい人のため最後の最後で足した。が、ウェストショット&距離1m程度の想定でアニメを作っているため、前のめり後ろのめりになると違和感が大きい。この時本来なら足はカメラに写らないかひどく歪むはずなのに、スッて立ってる。

目のハイライト

口のモデリング

ぽいんた先生に「オリジナルイラスト」の概念はない。あるのは素材データ。

動画

宣伝と、使用実例出しと、自分でも使い倒してみるためとでぽいんた先生がぽいんた先生を紹介する動画を作った。

グリーンバックの抜き

FaceRig からはアルファつきの動画は出力できないので、動画はグリーンバックで撮影する。(ぽいんた先生が緑色を使っていないのはキーイングしやすいように。)
After Effects の Keylight は、抜きもきれいだし設定をうまく使うと枠線ぽい効果も出せて面白かった。レイヤースタイルの「境界線」で枠を作ろうとしたが、ブロックノイズか何かが残っていて汚くなった。

音声はadobe auditionの整音ちからに全力で頼る。

声の素材は、PCで先生を録画しつつ同時撮影したスマホで取った。機材も何もないので audition での後処理に頼り切った。
恐らく良い環境で聞くと気持ち悪い音になっていると思う。モノラル化しなかった事に少し後悔。