マツゲでオーブ状エフェクトが撮れた。
以前より、 ウロコ状とか 円形、オーブ状と言っていたもの。 これは、ツケマツゲを下まつ毛のように逆さにしてカメラ前にかざし、日光の中で撮影したもの。 日光の強い光線がまつ毛に反射したハイライトがボケたもの、のように見える。豆電球のような弱い光では発生しない。
コントラストと彩度上げたらなんかカッコよくなった。美しい思い出、蘇るトラウマ。みたいな。 そういえば、このエフェクトを「ウロコ状」と呼ぶのはどうなんだろう。 私が連想してたのは「皿に散るサンマのウロコ」。98円のサンマの胃から沢山出てくるアレ。 決して誤用でもないみたいだけど、蛇革っぽい意味もあって紛らわしい。ウロコ風とか。ウロコ似とか。実際本当によく似ている。鱗片状と言うのが正確か。 基本はオーブで統一しよう。 ## 上まつ毛の場合。オーブに線状の影がかかっている。これは、マツゲ自身の影と思われる。先の方でハイライトが発生し、より根元に近い部分がカメラとの間に割って入っているため。たぶん。
まつ毛を減らして試す。
光条の撮影時には失敗した1本まつ毛が、今回は全く問題なく、複数本の場合と同じ結果を示した。これにより、オーブ内の縞模様は単体の反射光のみによるもの、という予想を立てられる。
毛髪で試す。
一応、ツケマツゲと人毛とで差がないか、長い髪の毛をカメラ前にかざして試してもみた。 キューティクルのウロコ状構造(蛇革風の方)の影響などあるかと思ったが、特に変わりないので無視でよさそう。 副産物として、裸眼で確認していた角丸の類似エフェクトが撮れた。 豆型と書いた個所もあった気がする。カールが緩い個所などでハイライトが大きい場合、この結果になるらしい。
詳しく観察
このオーブエフェクトは、丸い輪郭と内部のカーブした縞で出来ている。 当初、虹がそのまま縞を作っているように見えたが、よく見ると中断や分岐があったり、赤が緑に囲まれていたり複雑に入り組んでいる。 どの程度関連あるか不明だが、油膜やシマウマの柄を連想した。
オーブの輪郭は普通のbokehと同じ。ホームビデオカメラで撮ると形状が変わったので、絞り形状によると思ってよいかと。
上まつ毛オーブで見られるオーブを分断する影は、恐らく先述の通りまつ毛の根元側部分だろうけど、よく考えたら妙な点がある。 オーブがまつ毛のハイライトボケだとして、それより根元側の部分は画面上も元の径もオーブより大きいはずなのに、実際ははるかに細い影となって現れている。
これは偶然見つけた変わった撮影方法。 いつも通りカメラ直近にマツゲをかざし豆電球を見るのだけど、電球との間に凸レンズを置いてあげると、レンズで作った豆電球のボケ味の部分のみ、まつ毛がはっきり映る。 オーブの影と関連するか分からないが、似通った現象は起こりうるという一例にはなるかと思う。
輪郭と縞模様の関係
内部の縞はオーブの輪郭と一緒には動かない。 どちらかと言うと、広い縞模様の一部を輪郭で切り取って見せている様な、大きな模様の一部をスポットライトで照らしている様な見え方をしている。 これは再現しやすいかもしれない。大きなテクスチャをマスクしてあげればそれっぽい。
視線やまつ毛を慎重に動かし、縞のカーブに沿ってオーブのスポットライトを移動してみる。 縞は、光源を端緒としてネックレスのように一周しており、完全に同じラインかは未確認ながら、光源周辺では光条エフェクトと合流している。 これは、上下どちらのまつ毛でも変わらない。 強い光源を見た時に「ブツ切りになっている光条」だと思っていたのは、オーブの縞模様だったようだ。
縞のサイズと、光源からのスクリーン上の距離やオーブの大きさとの関係ははっきりしない。 なんとなく、まつ毛と光源やカメラとの角度は関連しているように思う。
思った以上にまつ毛のハイライトが仕事している。
特に強い光の場合、スリットによる光条より反射によるオーブの方が目立った働きをしている。今回もかなり有意義なデータを得られた。 なぜオーブ内に虹の縞が見られるのかやなぜ縞がネックレス型なのかなど、更に深い興味が出てきたが、目的からは外れそうなので一旦置いておく。マツゲカメラに大きな感謝を。